人が人を駒のように扱う権利などない

先週に続き野球のお話
前置き
個人的な意見ですが私は某球界の盟主とか言ってる巨人が
大嫌いです
本編
先日のドラフト会議で
またまたまた問題が起きたようです
巨人のドラフト1位単独指名が確実と言われていた東海大菅野智之投手が
結局巨人と日本ハムの2球団から指名を受け抽選の結果日本ハムが交渉権を得たそうです
そのままならドラフトのルール通りクジで決まった結果なので特に問題はないと思うのですが
その結果を受けてニュースなどで"日本ハムよくやった"という発言を見受けられるのが
少し勘に触ったので今回取り上げようと思った次第です
確かに日本ハムがやったことはドラフトとして"普通"の事であり何の問題もないと私も思います
元々人気球団に有力選手が偏るのを防ぐ
いわば戦力均等化を狙って始められたのがいわゆる"ドラフト制度"と言うものですからね
ただそれならば"普通の出来事"であり例えば日本ハムよくやった等と言う発言はまず出ないのではないでしょうか?
そうこの発言が出たのは当然の事ですが理由があります
一部の記事で巨人の原監督との血縁関係が"後で"作られたかのような記述があったので
改めて調べてみたのですが
菅野智之 - Wikipedia
上記のウィキを見る限りそう言う事はなく
"本当に"原監督の"おい"だそうです
このウィキを参照にする限り菅野智之という人は本当に原監督と血縁関係がなければ現在野球すら初めてなかったのではないか?
と思うほど影響されており
現在の巨人の監督が原監督でなければともかく
おじの原監督の下で働きたい=おじに世話になった恩返しをしたいという感情はプロになる選手として間違った感情なのでしょうか?
それでもどうしても取りたいと思う巨人以外の球団が居たとしてもそれは"ドラフト"の考えとして間違ってはないでしょう
ただし菅野智之さんの父親の声として耳に入ったのは
指名した日本ハムから指名の挨拶すらなかったとの事
トラフト会議というものは一種の戦いであることは今までのドラフト史を見ても明らかです
例えば私の年代で記憶に残っているのはPL学園のKKコンビ
桑田真澄さんと清原和博さんのドラフト
ドラフト前の報道では桑田さんは進学希望そして清原さんの希望は巨人
(逆指名制度以外で意中の球団名を発言するのはルール違反ですから本人が明言した訳ではない筈です)
誰しもその通りになると思ってフタを明けてみれば・・
巨人が指名したのは桑田選手
そして抽選の末西武が交渉権を得た清原さんは最後まで喜ぶ顔を見せることはありませんでした
このカラクリの答えは二人が引退した現在ではメディアでも取り上げられ
本人の自伝などでも語られています(私が読んだのは清原さんのみですが)
簡単に説明してしまうと
桑田さんの本音は行くことが出来るなら巨人に行きたかったしかしその意思を周りに言う前に
清原さんが巨人志望であることを周囲に語りその事を言う事が出来なかった
そして球団(巨人)としてのその年の最大の補強ポイントが投手であり
ドラフト直前に桑田さんの志望が巨人か大学進学(早稲田)なのを掴んだスカウト陣がフロントに報告し
結果としてあのような指名になったと言う事
メディアはよく"悪者"を作りたがリますが
この件に関して実は悪者など誰も居ないのです 
ドラフト会議という戦いに巨人は勝ち(結果として即戦力クラスの投手の単独指名に成功)
情報に踊らされた清原選手(メディアに巨人指名確定などと報道されれば18の若者なら期待して当たり前でしょう)
は悲劇のヒーローとして祭り上げられ
本当の事を言うタイミング(18の若者にそのような老獪さがあるはずもない)を失っていた桑田さんが悪者にされる
結果清原さんの心に大きな傷が出来その傷が本当に癒えるまでには引退する時まで掛かり
プロに入る前から叩かれた桑田さんも現役時代何度もいわれのない報道に巻き込まれ
(メディアが一度つけたイメージをメディア自身が変える事はまずありません)
桑田さんの本当の心は引退するまで封印されていました
ただ この二人は野球選手としては幸せだったのかもしれません
桑田さんは通算173勝を挙げ最後はメジャーリーガーの夢まで叶え
清原さんは通算525本の本塁打と2000本安打を達成し日本一8回という正に勝利の為のプレイを信条とする彼としては最高の結果を生みましたから








ドラフトで決まるのはあくまで"単独交渉権"例えば交渉権を得てもその対象の選手が入団するとは限りません
過去にもあったことですが意中の球団でない球団が交渉権を得た結果
契約をせず次のドラフトまで待つと言う事が起こりうるのです
その契約をしなかった選手がまだ高校生ならばまだ成長の余地がありますので
例えば大学リーグや社会人リーグで更に腕を磨き結果としての遠回りが成功することもありますが
あまりにも遠回りしすぎた場合 意中の球団に入る頃までに無駄に年を重ねすぎ
溢れる才能がプロの世界で使い切れなかった選手も存在します
当時"空白の1日"と言われた江川卓さんのケースは
正にこのドラフトの弊害(自分の望んだ球団に入れるとは限らない)の犠牲者になったと思います(本人がどう感じているかは解りませんが)
もし菅野智之さんが原監督のおいという立場でなく普通に巨人に憧れる選手ならば
他の球団も普通に指名し当の本人も交渉次第で入団するのかもしれませんが
事前に指名の挨拶もなくある意味"例を欠いた"出し抜けを喰らわせた球団から交渉されてうれしい人が居るのでしょうか?
いくら戦略とはいえ当の交渉相手を不機嫌にさせる戦略には
まるで将棋の駒を選ぶだけのような冷たさを感じざるを得ません
本当に球団が注目しているならそれとなく指名相手に挨拶ぐらいはするべきだと思いますし
こういう戦略の結果契約が出来なかった場合
日本ハムはむざむざとその年の"ドラフト1位"の枠を放棄したことになると思うのですが・・・
一説には以前のドラフトの報復などと書いている所もありますが
若人が夢と希望を持って指名されるのを待つ場でもあるドラフト会議を
自分の会社のエゴをぶつける場にしていいとは思えません
ただこの問題の根は深く私が軽く結論などを言っていいものでもありません
それぞれの立場の人がそれぞれプロ野球の事を考え行動していると思いますから
ただ戦力均等化を図るなら先にやって欲しいことが1つだけありますけどね
そのお話は今回とは違う内容になってしまうので割愛しますが・・・
ともあれ行き過ぎた戦略の結果"荒川事件"などの悲劇が起こらないことを祈るばかりです




では本日はコレにて失礼。

空白の1日
荒川事件
ドラフト絡みの事件二つのウィキを貼っておきます
プロ野球が好きな私にとってこういうゴタゴタは最も見たくないものです
追記 やって欲しいこと 簡潔に言うとMLBと同じシステムにしろという事です 野球好きならコレだけで解りますよね?