これはもうフロックでもなんでもない!

先日私が一番思い入れが深い競走馬
"サニーブライアン"が亡くなったそうです
人気薄で皐月賞を勝った時 私はこの馬を本命にしていました
当時本命にした理由はかなり単純で 
1月に行われていた3歳(旧4歳)オープン特別ジュニアカップを勝ったから
前年の勝ち馬イシノサンデーがこのレースを勝ち 
皐月賞を勝ったので今年もこのレースの勝ち馬でいこうと
決心した ただそれだけの理由でした
(しかも前年のイシノサンデーの年はダート1600という全く違う条件だったのに)
まだまだ"競馬"というものを知らない若僧ならではの勘違い 
しかし残りのブライアンズタイム産駒に一点1000円で流した馬連
51790円という高配当をもたらし 
払い戻し機でバラバラと出されてくる50枚超の一万円札とともに
私の記憶に今も鮮明に残っています そして皐月賞馬として
おそらく人気になると思われた第64回日本ダービー しかし皐月賞勝利をフロック視されていた為
人気もなく最終的には6番人気で その時を迎えました 
当然その低評価に怒りすら感じた当時の私は 馬連すら買わず単勝1点勝負に出ていました
買った金額はたしか1万円 そして応援馬券複勝も購入 
その時横浜ウインズで私が見たのは フロック視を覆す 圧勝劇
レースが決着した直後 私は思わず「ザマミローー」と我を忘れて叫んでいました
その時私は心身ともにボロボロの状態で前年に患った精神病(パニック障害)に加えて
胃に穴が空く寸前のストレスで仕事を退社し次の日の暮らしさえままならぬ状態でした
そんなどん底だった私に一筋の希望を与えてくれたのが"サニーブライアン"だったのです
そしてこのレースがきっかけで本当の意味で競馬の素晴らしさにも気づかされました
走る馬の素晴らしさ そして"予想"というレースの結果のみが答えの知的ゲーム
恐らく"サニーブライアン"に出会ってなければ 今ここにこうして生きている私が
果たして存在していたのか?そのぐらいの生きるための力を貰ったのです
ただ今大きな後悔が1つだけあります
それは 去年北海道に旅行したときに"サニーブライアン"に会いに行けなかった事
17歳というサラブレッドとしてはまだまだ若いと思っていた私はまた会いに行くチャンスはあると
諦めたのですが・・悔やんでも悔やみきれない後悔が残っています
今度北海道に行くときは せめて"サニーブライアン"が眠っている場所に赴き
会ったときに言えなかった言葉を言いたいと思っています
「今私がここに居るのは君のおかげだよ ありがとう」


追伸 ダービーの日自宅に戻った私が録画しておいた競馬中継を見たとき
そのゴール前でフジテレビの三宅アナウンサーが叫んだ言葉
「これはもうフロックでも何でもない! サニーブライアン二冠達成!」
という実況は 未だに私が聞いた競馬実況の中でも最高の実況です。